1月4日に警察庁より「平成29年中の交通事故死者数について」が公表されています。
毎月 取り上げている、「交通事故統計」とは異なりますが、紹介させていただきます。
これによれば、平成29年中の交通事故死亡者数は 3,694人、そのうち 65歳以上の高齢者は 2,020人でした。
平成28年中の交通事故死亡者数が 3,904人、65歳以上の高齢者は 2,138人でしたので、ともに減っています。
下のグラフは、平成19年から平成29年までの「交通事故死亡者数の推移」を表したものです。
赤色の線が全年齢死者数の推移、緑色の線が 65歳以上の高齢者の死者数の推移となっています。
(グラフをクリックすると拡大します。)
このグラフを見る限り、全年齢死者数は、平成19年に比べて 36.3%減っているのに対し、65歳以上の高齢者の死者数は、平成19年に比べて 26.5%しか減っていない、ということになります。
ただし、平成18年と平成28年を比べた減少率と、平成19年と平成29年を比べた減少率を比較すると、全年齢死者数の死者数の減少率が小さくなっているのに対して、65歳以上の高齢者の死者数の減少率が大きくなっています。
減少率の比較 |
平成18年と28年 |
平成19年と29年 |
全年齢死者数 |
39.1% |
36.3% |
高齢者の死者数 |
24.7% |
26.5% |
また、日本の人口構成は、65歳以上の高齢者は増えているのに対して、全年齢の人口は減っていますから、その辺りを考慮する必要があります。
そこで、人口構成の変化を考慮したデータが、次の「人口10万人当たり死亡者数の推移」です。
なお、線の色は、先ほどと同様、赤色の線が全年齢死者数の推移、緑色の線が 65歳以上の高齢者の死者数の推移となっています。
(グラフをクリックすると拡大します。)
このグラフでは、先ほどの「交通事故死亡者数の推移」を表したグラフの内容とは、逆の結果になっています。
人口10万人当たりの65歳以上の高齢者の死者数は、平成19年の 10.33 人から 5.84 人まで減っています。
減少率は 43.5%。
これに対して、人口10万人当たりの全年齢死者数は、平成19年の 4.54 人から 2.91人となっています。
減少率は 35.9%。
65歳以上の高齢者の死者数の減少率の方が高いのです。
こうしたデータを見る限り、65歳以上の高齢者の交通事故対策は着実に進んでいるような気がします。
しかし、65歳以上の高齢者の交通事故死亡者数は、他の年齢に比べれば多いのは事実です。
今後、さらに65歳以上の高齢者の交通事故対策が必要であることは言うまでもありません。
過去の記事より
高齢者の交通事故~交通事故統計(平成29年11月末)より~

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