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2015年9月 4日 (金)

介護保険のことば(17)定期巡回・随時対応型訪問介護看護

介護保険の用語などの簡単な説明、今日は「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」についてです。

「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」については、「介護保険法」第8条第15項で、次のように規定しています。

第8条

15 この法律において「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」とは、次の各号のいずれかに該当するものをいう。

  1. 居宅要介護者について、定期的な巡回訪問により、又は随時通報を受け、その者の居宅において、介護福祉士その他第2項の政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるものを行うとともに、看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助を行うこと。ただし、療養上の世話又は必要な診療の補助にあっては、主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めた居宅要介護者についてのものに限る。
  2. 居宅要介護者について、定期的な巡回訪問により、又は随時通報を受け、訪問看護を行う事業所と連携しつつ、その者の居宅において介護福祉士その他第2項の政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるものを行うこと。

今回の規定は基本的に「訪問介護」や「訪問看護」を合わせた様な内容になっています。
したがって「訪問介護」や「訪問看護」と同じ内容のところは、それぞれの項目の説明を参照していただきたいと思います。
ということで、今回は「介護保険法」第8条第15項と関連する政省令の範囲内で「訪問介護」や「訪問看護」と違う内容のところの説明をさせていただくことにします。

まず、「訪問介護」、「訪問看護」と違うところとして、「定期巡回」、「随時対応」という言葉が出てきますが、条文で特別な定義をしているわけでもなく、政省令で何か定めているわけでもありません。
したがって、読んで字のごとく、定期的に巡回するとか、随時に対応するという風に解釈して差し支えないでしょう。

次に第1号、第2号、両方にある「介護福祉士その他第2項の政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるもの」という部分、訪問介護に関して定めている部分なのですが…

まず「介護福祉士その他第2項の政令で定める者」の政令は「訪問介護」で出てきた「介護保険法施行令」第3条のことです。
つまり「介護福祉士その他第2項の政令で定める者」とは介護関連の有資格者のことです。

そして「入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるもの」とありますので、厚生労働省令を確認します。

この厚生労働省令は、「介護保険法施行規則」第17条の2のことで、次のように規定しています。

(法第8条第15項第1号及び第2号の厚生労働省令で定める日常生活上の世話)
第17条の2 法第8条第15項第1号及び第2号の厚生労働省令で定める日常生活上の世話は、入浴、排せつ、食事等の介護、これらに付随して行われる調理、洗濯、掃除等の家事、生活等に関する相談及び助言その他の居宅要介護者に必要な日常生活上の世話とする。

大部分「訪問介護」で出てきた「介護保険法施行規則」第5条と同じなのですが、「家事」に関する部分が少し違っています。

「介護保険法施行規則」第5条では、「調理、洗濯、掃除等の家事(居宅要介護者(同項 に規定する居宅要介護者をいう。以下同じ。)が単身の世帯に属するため又はその同居している家族等の障害、疾病等のため、これらの者が自ら行うことが困難な家事であって、居宅要介護者の日常生活上必要なものとする。第17条の2及び第17条の5において同じ。)」となっています。

これに対して「介護保険法施行規則」第17条の2では、「調理、洗濯、掃除等の家事」の前に「これらに付随して行われる」という文言が加わっています。
「これら」には「入浴、排せつ、食事等の介護」が あたるとしか読み取れませんので、「介護」に付随して行われる「家事」ということになります。
「調理、洗濯、掃除等の家事」のみを行うことはできないということになります。

「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の訪問介護に関する規定は以上です。

では、訪問看護に関する規定を見ていきましょう。

訪問看護に関する規定は第1号の後半にあります。
「看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助を行うこと。ただし、療養上の世話又は必要な診療の補助にあっては、主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めた居宅要介護者についてのものに限る。」なのですが…

最初に「看護師その他厚生労働省令で定める者」とありますので、厚生労働省令を確認します。

この厚生労働省令は、「介護保険法施行規則」第17条の2の2のことで、次のように規定しています。

(法第8条第15項第1号の厚生労働省令で定める者)
第17条の2の2 法第8条第15項第1号の厚生労働省令で定める者は、保健師、准看護師、理学療法士、作業療法士及び言語聴覚士とする。

この規定は「訪問看護」で出てきた「介護保険法施行令」第7条と同じ内容です。

次に「主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めた居宅要介護者」とありますので、厚生労働省令を確認します。

この厚生労働省令は、「介護保険法施行規則」第17条の2の3のことで、次のように規定しています。

(法第8条第15項第1号の厚生労働省令で定める基準)
第17条の2の3 法第8条第15項第1号 の厚生労働省令で定める基準は、病状が安定期にあり、居宅において看護師又は前条に規定する者が行う療養上の世話又は必要な診療の補助を要することとする。

この規定も「訪問看護」で出てきた「介護保険法施行令」第6条と同じ内容です。

ここまで見てきた内容をふまえ、今回はこの条文を次のように整理したいと思います。

「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」とは、

居宅要介護者に
定期的な
訪問介護・訪問看護をすること

又は

居宅要介護者の連絡で
随時に
訪問介護・訪問看護をすること

過去の記事より

介護保険のことば(16)地域密着型サービス


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