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2015年9月25日 (金)

介護保険のことば(24)居宅介護支援

介護保険の用語などの簡単な説明、今日は「居宅介護支援」についてです。

「居宅介護支援」については、「介護保険法」第8条第23項で、次のように規定しています。

第8条

23 この法律において「居宅介護支援」とは、居宅要介護者が第41条第1項に規定する指定居宅サービス又は特例居宅介護サービス費に係る居宅サービス若しくはこれに相当するサービス、第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス又は特例地域密着型介護サービス費に係る地域密着型サービス若しくはこれに相当するサービス及びその他の居宅において日常生活を営むために必要な保健医療サービス又は福祉サービス(以下この項において「指定居宅サービス等」という。)の適切な利用等をすることができるよう、当該居宅要介護者の依頼を受けて、その心身の状況、その置かれている環境、当該居宅要介護者及びその家族の希望等を勘案し、利用する指定居宅サービス等の種類及び内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画(以下この項、第115条の45第2項第3号及び別表において「居宅サービス計画」という。)を作成するとともに、当該居宅サービス計画に基づく指定居宅サービス等の提供が確保されるよう、第41条第1項に規定する指定居宅サービス事業者、第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者その他の者との連絡調整その他の便宜の提供を行い、並びに当該居宅要介護者が地域密着型介護老人福祉施設又は介護保険施設への入所を要する場合にあっては、地域密着型介護老人福祉施設又は介護保険施設への紹介その他の便宜の提供を行うことをいい、「居宅介護支援事業」とは、居宅介護支援を行う事業をいう。

居宅要介護者に対するケアマネジメントに関する規定です。

随分、長い条文なので少し整理して見ます。

「居宅要介護者が第41条第1項に規定する指定居宅サービス又は特例居宅介護サービス費に係る居宅サービス若しくはこれに相当するサービス、第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス又は特例地域密着型介護サービス費に係る地域密着型サービス若しくはこれに相当するサービス及びその他の居宅において日常生活を営むために必要な保健医療サービス又は福祉サービス」という部分は、「以下この項において『指定居宅サービス等』という。」となっているので「指定居宅サービス等」に置き換え、「利用する指定居宅サービス等の種類及び内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画」という部分は、「以下この項、第115条の45第2項第3号及び別表において『居宅サービス計画』という。」となっているので「居宅サービス計画」に置き換えます。

なお、「居宅サービス計画」に置き換える部分の中に、「その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画」とありますので、後ほど確認することにしましょう。

置き換えてみると次のようになります。

この法律において「居宅介護支援」とは、指定居宅サービス等の適切な利用等をすることができるよう、当該居宅要介護者の依頼を受けて、その心身の状況、その置かれている環境、当該居宅要介護者及びその家族の希望等を勘案し、居宅サービス計画を作成するとともに、当該居宅サービス計画に基づく指定居宅サービス等の提供が確保されるよう、第41条第1項に規定する指定居宅サービス事業者、第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者その他の者との連絡調整その他の便宜の提供を行い、並びに当該居宅要介護者が地域密着型介護老人福祉施設又は介護保険施設への入所を要する場合にあっては、地域密着型介護老人福祉施設又は介護保険施設への紹介その他の便宜の提供を行うことをいい、「居宅介護支援事業」とは、居宅介護支援を行う事業をいう。

多少はスッキリしましたが、まだ長いと思います。

そこで、「第41条第1項に規定する指定居宅サービス事業者、第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者その他の者」という部分を「指定居宅サービス事業者等」と置き換え、「地域密着型介護老人福祉施設又は介護保険施設」という部分を「介護保険施設等」と置き換えてみます。

すると…

この法律において「居宅介護支援」とは、指定居宅サービス等の適切な利用等をすることができるよう、当該居宅要介護者の依頼を受けて、その心身の状況、その置かれている環境、当該居宅要介護者及びその家族の希望等を勘案し、居宅サービス計画を作成するとともに、当該居宅サービス計画に基づく指定居宅サービス等の提供が確保されるよう、指定居宅サービス事業者等との連絡調整その他の便宜の提供を行い、並びに当該居宅要介護者が介護保険施設等への入所を要する場合にあっては、介護保険施設等への紹介その他の便宜の提供を行うことをいい、「居宅介護支援事業」とは、居宅介護支援を行う事業をいう。

となりました。

この文章をザックリとまとめると…

「居宅介護支援」とは、

指定居宅サービス等が適切に利用できるよう
居宅要介護者の依頼を受けて
居宅サービス計画を作成するとともに、
居宅サービス計画が計画通りに行くよう、居宅サービス事業者等との連絡調整等を行い、
居宅要介護者が介護保険施設等への入所を要する場合にあっては、介護保険施設等への紹介等を行うこと

という感じになるかと…

もう少し細かく見ていきましょう。

最初の「指定居宅サービス等が適切に利用できるよう」ですが、「居宅サービス」に「指定」という言葉がついています。

この「指定」という言葉の意味の詳細は、改めて別の機会に説明させていただきますので、今回は次のような解釈をしておきたいと思います。

介護保険に関連するサービスは公的なものなので、誰でも提供することが出来るわけでなく、しかるべきところからサービスを提供するための「指定」を受けなければならない。

したがって「指定居宅サービス等」とは、しかるべきところからサービスを提供するための「指定」を受けたサービス等ということになり、それを適切に利用できるようにする、というのが この部分の内容です。

次の「居宅要介護者の依頼を受けて」は、特に問題ないかと思います。

次の「居宅サービス計画を作成するとともに」ですが、いわゆる「ケアプラン」について規定しています。
「ケアプラン」を作るに当たっては「その心身の状況、その置かれている環境、当該居宅要介護者及びその家族の希望等を勘案」しなければなりません。

要するに、居宅要介護者の心身の状況、置かれている環境を見極めて、居宅要介護者及びその家族の希望等を聞いた上で、計画を作成しなければいけない…
決して一方的に押し付けるようなものであってはならない、ということです。

「ケアプラン」の内容は、先ほど置き換えた部分です。
「利用する指定居宅サービス等の種類及び内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画」となっていて、「その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画」とありますので、該当の厚生労働省令を確認します。

この厚生労働省令は、「介護保険法施行規則」第18条のことで、次のように規定しています。

(法第8条第23項の厚生労働省令で定める事項)
第18条 法第8条第23項の厚生労働省令で定める事項は、当該居宅要介護者及びその家族の生活に対する意向、当該居宅要介護者の総合的な援助の方針並びに健康上及び生活上の問題点及び解決すべき課題、提供される指定居宅サービス等(同項 に規定する指定居宅サービス等をいう。以下この条において同じ。)の目標及びその達成時期、指定居宅サービス等が提供される日時、指定居宅サービス等を提供する上での留意事項並びに指定居宅サービス等の提供を受けるために居宅要介護者が負担しなければならない費用の額とする。

条文にあった内容と省令の内容を整理し、ケアプランの内容をまとめると…

利用するサービス等の種類、内容、担当者
居宅要介護者とその家族の生活に対する意向
援助の方針、健康上・生活上の問題点、解決すべき課題
目標及びその達成時期
日常生活を営むために必要な保健医療サービス・福祉サービス
サービス等が提供される日時
サービス等を提供する上での留意事項
サービス等の費用の額

となります。

次の「居宅サービス計画が計画通りに行くよう、居宅サービス事業者等との連絡調整等を行い」と「居宅要介護者が介護保険施設等への入所を要する場合にあっては、介護保険施設等への紹介等を行うこと」は、書いてある通り解釈して問題ないでしょう。
「ケアプラン」が計画通りに行くように、居宅要介護者と事業者の間の連絡調整等を行い、介護保険施設等に入らなければならない時は、介護保険施設等の紹介を行うということです。

最後に「居宅介護支援」を行う事業のことを「居宅介護支援事業」と呼ぶと規定しています。

過去の記事より

介護保険のことば(23)複合型サービス


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