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2015年9月12日 (土)

介護保険のことば(21)地域密着型特定施設入居者生活介護

介護保険の用語などの簡単な説明、今日は「地域密着型特定施設入居者生活介護」についてです。

「地域密着型特定施設入居者生活介護」については、「介護保険法」第8条第20項で、次のように規定しています。

第8条

20 この法律において「地域密着型特定施設入居者生活介護」とは、有料老人ホームその他第11項の厚生労働省令で定める施設であって、その入居者が要介護者、その配偶者その他厚生労働省令で定める者に限られるもの(以下「介護専用型特定施設」という。)のうち、その入居定員が29人以下であるもの(以下この項において「地域密着型特定施設」という。)に入居している要介護者について、当該地域密着型特定施設が提供するサービスの内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画に基づき行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの、機能訓練及び療養上の世話をいう。

今回の規定、「特定施設入居者生活介護」の地域密着版です。
したがって、利用者に提供されるサービスの内容は、介護保険法上、「特定施設入居者生活介護」と同じです。
特定施設入居者生活介護」との違いは、「施設に入居できる人が限定されること」と「施設の規模」です。

その辺りを中心に見ていきましょう。

最初に、対象の施設について規定している部分です。
「有料老人ホームその他第11項の厚生労働省令で定める施設」とありますが、「第11項」とは、「特定施設入居者生活介護」に関する規定です。
その規定の「厚生労働省令で定める施設」とは、有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホームの3つでした。

「地域密着型特定施設入居者生活介護」では、まず、 この3つの施設のうち「入居者が要介護者、その配偶者その他厚生労働省令で定める者に限られるもの」が、対象の施設となります。
ここで「特定施設入居者生活介護」との違いの、「施設に入居できる人が限定されること」が出てきました。

施設に入居できる人の条件に、「要介護者、その配偶者その他厚生労働省令で定める者」とありますので確認しましょう。

この厚生労働省令は、「介護保険法施行規則」第17条の6のことで、次のように規定しています。

(法第8条第20項の厚生労働省令で定める者)
第17条の6 法第8条第20項の厚生労働省令で定める者は、次のとおりとする。

  1. 入居の際要介護者であったものであって、現に要介護者でないもの
  2. 入居者である要介護者(前号に該当する者を含む。次号において同じ。)の三親等以内の親族
  3. 前2号に掲げるもののほか、特別の事情により入居者である要介護者と同居させることが必要であると当該施設の所在地を管轄する都道府県知事(地域密着型特定施設(法第8条第20項に規定する地域密着型特定施設をいう。以下この項及び第17条の8において同じ。)の場合には、当該地域密着型特定施設の所在地を管轄する市町村長(特別区にあっては、区長。第98条第8号を除き、以下同じ。)(当該地域密着型特定施設の所在地以外の市町村(以下この号において「他の市町村」という。)が行う介護保険の被保険者が入居者の場合には当該他の市町村の長))が認める者

ここでは、3つのタイプの条件を規定しています。

  1. 入居者本人(入居時に要介護状態であれば、入居後に要介護状態が解消されても引き続き入居可能)
  2. 入居者である要介護者の三親等以内の親族(親、子、祖父母、孫、きょうだい等)

以上、2つは特に問題ないと思います。
問題は3つ目…
長い文章ですし、文章中にはカッコ書きが たくさんあって、非常に読みづらい…
でも、頑張って読んでみました。
結局、入居者である要介護者と同居させることが必要だと、その施設を管轄する行政の長に認められた人が入居できるようです。
したがって3つ目は…

  1. 入居者である要介護者と同居させることが必要だと認められた人

ということになります。

この3つのタイプの人に、元の条文で規定している配偶者を加えて、施設に入居できる人は、

  1. 入居者本人(入居時に要介護状態であれば、入居後に要介護状態が解消されても引き続き入居可能)
  2. 入居者本人の配偶者
  3. 入居者である要介護者の三親等以内の親族
  4. 入居者である要介護者と同居させることが必要だと認められた人

となります。

なお「介護保険法」では、入居者に このような条件をつけている「特定施設」を「介護専用型特定施設」と呼んでいます。

それでは、次に いきましょう。

次は、「特定施設入居者生活介護」との違いの「施設の規模」に関する部分です。

「介護専用型特定施設」について書いてあるすぐあとに、「その入居定員が29人以下であるもの」とあります。
つまり、「地域密着型特定施設入居者生活介護」が行われるのは、「入居定員が29人以下」の「介護専用型特定施設」ということになります。
そして、この施設のことを「介護保険法」では「地域密着型特定施設」と呼びます。

それでは次…

条文の後半、「当該地域密着型特定施設が提供するサービスの内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画に基づき行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの、機能訓練及び療養上の世話をいう。」は、「特定施設入居者生活介護」に関して規定している、「介護保険法」第8条第11項と基本的に同じです。

違うところといえば、「介護保険法」第8条第20項で「当該地域密着型特定施設が提供するサービスの内容」となっている部分が、「介護保険法」第8条第11項では「当該特定施設が提供するサービスの内容」となっているだけ…
それぞれの条文が規定している内容からすれば、当然の違いですよね。
したがいまして、後半部分の説明は、「特定施設入居者生活介護」の説明をご覧いただきたいと思います。

なお、「介護保険法」第8条第20項の後半には、「その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画」と、「その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの」の2箇所で、厚生労働省令に委任している部分があります。
参考までに、該当する規定を掲載しておきますので、ご興味のある方はご覧下さい。

(法第8条第20項の厚生労働省令で定める事項)
第17条の7 法第8条第20項の厚生労働省令で定める事項は、当該要介護者の健康上及び生活上の問題点及び解決すべき課題、提供するサービスの目標及びその達成時期並びにサービスを提供する上での留意事項とする。


(法第8条第20項の厚生労働省令で定める日常生活上の世話)
第17条の8 法第8条第20項の厚生労働省令で定める日常生活上の世話は、入浴、排せつ、食事等の介護、洗濯、掃除等の家事、生活等に関する相談及び助言その他の地域密着型特定施設に入居している要介護者に必要な日常生活上の世話とする。


今回説明した「地域密着型特定施設入居者生活介護」が、「介護保険法」第8条第20項、前回説明した「小規模多機能型居宅介護」が、「「介護保険法」第8条第18項」、条文が一つ飛んでいます。
実は「「介護保険法」第8条第19項」で「認知症対応型共同生活介護」、いわゆる(認知症高齢者)グループホームについて規定しているのですが、条文が短く、複雑な表現もありませんでした。
条文を読んでいただければ理解できると思いますので、条文のみの掲載とさせていただきます。

「認知症対応型共同生活介護」については、「介護保険法」第8条第19項で、次のように規定しています。

第8条

19 この法律において「認知症対応型共同生活介護」とは、要介護者であって認知症であるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居において、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことをいう。


過去の記事より

介護保険のことば(20)小規模多機能型居宅介護


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