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2015年10月 4日 (日)

末期がん と介護保険

2ヵ月半ほど前に このブログで、厚生労働省が公表している「要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の構成割合」という表を掲載したことがありますが、今回改めて この表を掲載させていただきます。

Photo
厚生労働省平成25年 国民生活基礎調査の概況より

さて、介護が必要となった主な原因の11番目に、「悪性新生物(がん)」とあります。

がん と介護保険…

無関係な様に思えますが、65歳以上の方が、がん が原因で介護が必要となり、要介護認定を受けられれば、介護保険を使うことが出来ます。

さらに、40歳以上65歳未満の方でも、場合によっては がん で介護保険を使うことが可能です。

40歳以上65歳未満の方が介護保険を使える条件については、介護保険法第7条第3項第2号で次の様に定めています。

(定義)

第7条

3  この法律において「要介護者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。

  1. 要介護状態にある40歳以上65歳未満の者であって、その要介護状態の原因である身体上又は精神上の障害が加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病であって政令で定めるもの(以下「特定疾病」という。)によって生じたものであるもの

この規定に出てくる特定疾病に がん が該当するのですが、詳細は「介護保険法施行令」第2条で次の様に規定しています。

(特定疾病)

第2条  法第7条第3項第2号 に規定する政令で定める疾病は、次のとおりとする。

  1. がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)

65歳以上の方と違い、40歳以上65歳未満の方の場合は、がん で介護が必要な状態になっても「医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したもの」でない限り、介護保険を使うことは出来ません。
今回の投稿の最初に「場合によっては」と書いたのは、この様な条件がつくからです。

医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したもの…

末期がん と考えていただければ良いでしょう。

もう少し具体的に言えば、医師から末期がん の宣告を受けて、終末期を自宅などで過ごすような場合です。
病院に入院している間は、介護保険を使うことは出来ません。

なお、末期がん の介護保険の取扱には、様々な配慮がなされています。

例えば、通常介護保険の適用を受けるためには、要介護状態の継続見込期間(介護が必要と見込まれる期間)が6ヶ月必要ですが、、末期がん で余命が6ヶ月未満と判断される場合は、その余命期間を継続見込期間とすることが出来ます。
(介護保険法施行規則 第2条)

また、平成22年4月30日には、厚生労働省老健局老人保健課から都道府県や市町村宛に、「末期がん等の方への要介護認定等における留意事項について」という事務連絡が出されており、介護サービスの利用について急を要する場合の配慮を求めています。

今後、末期がん の方が終末期をご自宅で過ごされるケースが増えてくると思われます。
その際には「介護保険」を有効にお使い下さい。

なお、「がんナビ」というサイトに「がん患者が「介護保険」を上手に使うには」というレポートがありました。
参考サイトとしてリンクを張っておきます。

参考サイト

がん患者が「介護保険」を上手に使うには


後日情報

平成27年12月25日:末期がん と介護保険②

過去の記事より

介護保険のことば(3)要介護者


FP-Yoshikawaで検索してください

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