高齢者の入浴中の事故に御注意ください!
一昨日(1月20日)、消費者庁より次のニュースリリースが公表されました。
これによれば、平成26年の家庭の浴槽での溺死者数が、平成16年の2,870人から、約1.7倍の4,866人に増加したとのこと…
このうち約9割の4,427人が、65歳以上の高齢者でした。
特に75歳以上の増加が顕著で、平成16年の1,836人から、平成26年は約1.9倍の3,533人となっています。
入浴中の事故死は、12 月~2月にかけて全体の約5割が発生しており、事故の数と気温に関係があるという研究報告もあるとのこと…
さらに入浴中の事故の ほとんどが浴槽内で起きていることから、日本独特の入浴方法が関係していると考えられています。
そして、入浴中の事故の中には、既往症のない人や原因がはっきりしない事故も発生しています。
このような入浴中の事故を防ぐため、このニュースリリースでは、次の注意事項を挙げています。
- 入浴前に脱衣所や浴室を暖める
- 湯温は 41 度以下、湯に漬かる時間は 10 分までを目安に
- 浴槽から急に立ち上がらない
- アルコールが抜けるまで、また、食後すぐの入浴は控える
- 入浴する前に同居者に一声掛けて、見回ってもらう
さらに、入浴者の異常に気が付いた場合の対処方法として…
- 浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める。
- 入浴者を出せるようであれば浴槽内から救出する。ただちに救急車を要請する。
(出せないようであれば、蓋に上半身を乗せるなど沈まないようにする。) - 浴槽から出せた場合は、肩を叩きながら声をかけ、反応があるか確認する。
- 反応がない場合は呼吸を確認する。
- 呼吸が無い場合には胸骨圧迫を開始する。
- 人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。
できなければ胸骨圧迫のみ続ける。
としています。
いずれにせよ、入浴中の事故が多い時期は まだまだ続きます。
上記の注意事項を守り、入浴中の事故を防ぐよう、心がけていただきたいと思います。
なお、ニュースリリースの最後には、55 歳以上の男女3,900名にインターネットで行った、「入浴に関するアンケート調査」の結果が掲載されています。
ぜひ、参考にしてみて下さい。
過去の記事より
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