高齢者の低栄養
4月14日、日清オイリオグループから、次のニュースリリースが公表されました。
2011年度から日清オイリオグループが、定期的に行っている「在宅介護事情調査」、今回が9回目です。
そして、今回のテーマは、「低栄養」です。
この調査は、要介護1~3の家族を在宅で介護している方100名を対象に行われたもの…
調査によれば、要介護者の40%が、厚生労働省の定めた低栄養傾向の基準(BMI20以下)に あてはまりました。
これは由々しき事態だといえます。
高齢者は様々な理由で低栄養になりやすいのですが、低栄養状態になれば、免疫力の低下、体力の低下、筋力の低下など、様々な弊害を もたらします。
その結果、現在、要介護状態の方は重症化し介護度が進み、その他の方も介護が必要な状態になる可能性が高まります。
つまり、低栄養状態の高齢者が増えるということは、要介護状態の高齢者が増えるということで、要介護状態の高齢者が増えるということは、国の負担する介護費用、すなわち社会保障費が増えるということになります。
国としては、何としても この状態を解消しなければなりません。
そもそも、現在、国が掲げている目標は…
平成22年の時点で 17.4%だった低栄養傾向の高齢者の割合を平成34年に 22%に抑えること…(「健康日本21(第二次)」より)
仮に、日清オイリオグループの調査結果が現在の高齢者の実態を表しているとすると、40%の高齢者が低栄養傾向にあるということになりますから、平成34年の目標を達成することは至難の技ということになってしまいます。
もちろん、国も何ら手を打っていないわけではありません。
平成28年度の予算で、次の事業に 3.6億円の予算を計上しています。
(図をクリックすると拡大します。)
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今後、この事業が どのようになるのか分かりませんが、少しでも良い方向に向かうことを願っています。
そして、個人レベルでも必要な栄養をしっかりとって、低栄養状態にならないように心がけることが大切だと思います。
過去の記事より
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