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2016年6月27日 (月)

介護保険料の滞納②

2ヶ月以上前になりますが、厚生労働省老健局介護保険計画課から、各都道府県介護保険担当主管課(室)宛に、「平成27年度介護保険事務調査の集計結果について」という文書が出されました。
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各保険者(市町村)が、介護保険制度を どのように運営しているかを調査し、まとめたものです。

そして、この中に保険料を滞納した人への対応に関するデータが出ていました。
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保険者(市町村)の約3割で滞納処分を実施、「差押え」の決定を受けた方が10,118人、「差押え」を受けた資産を滞納した保険料に充当された方が6,305人でした。

「差押え」に対しては、同情的な意見も見かけたことがありますが、では、滞納になっている介護保険料は、どれくらいあるのでしょうか?

6月13日に厚生労働省から、「平成26年度 介護保険事業状況報告(年報)」という統計が公表され、この中に介護保険料の収納に関するデータが出ていましたので まとめてみました。
次の表がその結果です。
(表をクリックすると拡大します。)
Photo
厚生労働省:「平成26年度 介護保険事業状況報告(年報)」より作成)
調定額というのが、平成26年度中に決定された介護保険料です。
収納額というのが、調定額のうち実際に納められた金額です。
不納欠損額というのが、滞納された保険料が、亡くなるなど何らかの事情で収納できなくなった金額です。
なお、特別徴収額については、原則として調定額が全て収納されますが(調停額と収納額が一致する)、何らかの事情で調定額と収納額が一致していない保険者が存在しました。
この不一致額については、便宜上、特別徴収額の不納欠損額にしています。
ご了承ください。

このデータによれば、平成25年以前から滞納状態にある介護保険料が 572億円、このうち、29.6%に あたる 169億円が何らかの事情で収納不能になりました。
また、平成26年度に調定された普通徴収分の介護保険料 2,152億円のうち、12.8%に あたる 276億円が新たに滞納となっています。

ただ、このデータを見ただけでは、この割合が高いのか低いのか分かりませんね。
そこで、他の保険制度と比べてみることにしました。
比べてみたのは、後期高齢者医療制度です。

後期高齢者医療制度に関しては、4月25日に厚生労働省から、「後期高齢者医療事業状況報告(年報:確報) 平成26年度」が公表されています。
それを まとめたのが次の表です。
(表をクリックすると拡大します。)
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厚生労働省:「後期高齢者医療事業状況報告(年報:確報) 平成26年度」より作成)
このデータによれば、平成25年以前から滞納状態にある後期高齢者医療制度の保険料が 144億円、このうち、18.0%に あたる 26億円が何らかの事情で収納不能になりました。
また、平成26年度に調定された普通徴収分の後期高齢者医療制度の保険料 4,620億円のうち、1.7%に あたる 78億円が新たに滞納となっています。

介護保険の保険料の滞納や不納欠損額(収納不能額)が、いかに多いかお分かりいただけたと思います。

差押えも仕方がないのか…

なんて思われました?
私は むしろ、もう少し保険料を下げても良いのでは、と考えています。
多分、保険料を算定する時点で、ある程度、不納欠損額が見込まれているでしょうから、その見込の仕方次第で、保険料を下げることが出来るような気がします。
そして、保険料を下げることで、滞納者が減るような気がします。
もちろん、保険料を下げることで、介護保険制度の財政状態が悪化するようではいけませんけど…
その辺りのサジ加減は難しいところですが、検討する価値は あると思います。

いずれにせよ、収納不能額は損失…
減らす工夫は必要だと思います。

過去の記事より

介護保険料の滞納


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