福祉用具が使えなくなると…
現在、厚生労働省の社会保障審議会 介護保険部会で議論が進められている、居宅要介護者に対する介護サービスの見直し…
様々なところから反対意見が出されています。
特に介護に携わる業界の反発は強く、反対の署名活動が行われていることは、前に このブログでも紹介しました。
では、この見直しが行われたら、どのような影響が出るのか…
軽度要介護者に対する、福祉用具貸与の見直しが行われた場合に どのような影響が出るか、ということについて調べた調査結果が公表されましたので、紹介させていただきます。
「日本福祉用具供給協会」が行った、「利用している福祉用具の代替手段に関する調査 報告書」が、その調査です。
この調査報告書では、軽度要介護者に対する、福祉用具貸与の見直しが行われ、福祉用具が利用できなくなった場合の影響について、様々な角度から分析しています。
詳細については、ぜひ、ご一読いただきたいのですが、私はこの報告書を読んで次のようなことを感じました。
- 福祉用具が利用できなくなった場合、自立度が低下する可能性があり、結果として要介護度が重度化する可能性がある。
- 調査報告書では、福祉用具が利用できなくなった場合、代替措置として他の介護サービスを利用するとしているが、その中には福祉用具貸与の見直しと同時に見直しが検討されている、軽度要介護者の生活援助サービスが含まれており、両方同時に見直しが行われた場合、さらに深刻な状況になる可能性がある。
- また、調査報告書では、他の介護サービスを利用しない場合、家族等に介護を依頼すると考えている人が少なからずいるため、国が目指す「介護離職ゼロ」の実現は不可能になる。
どれも これまで漠然と感じていたことなのですが、こうして調査結果を通してデータで見せられると、いかに深刻かが よく分かります。
このような事態は絶対に避けなければいけません。
ですから、国には何としてでも、現在の介護保険制度のしくみを維持していただきたいと思います。
この調査報告書に興味がある方…
「日本福祉用具供給協会」の関連サイトにリンクを張っておきます。
ご一読ください。
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