2016年1-9月「老人福祉・介護事業」の倒産状況
本日(10月7日)付で東京商工リサーチのサイトに、次の情報が掲載されました。
(東京商工リサーチ)
今年の1月~9月までの「老人福祉・介護事業」の倒産状況を伝える情報です。
東京商工リサーチの情報によれば、今年の1月~9月までの「老人福祉・介護事業」の倒産件数は77件発生しており、2000年に介護保険法が施行されてから最多の件数を記録した、昨年一年間の倒産件数(76件)を上回っているとのこと…
2005年以降の「老人福祉・介護事業」の倒産件数の推移は次の表の通り。
(表をクリックすると拡大します。)
8月の このデータを見た段階で、今年も前年の倒産件数を上回る可能性が高いと思っていましたが、まさか9月に上回るとは思いませんでした。
8月までの倒産件数が 62件でしたので、9月ひと月で 15件倒産したことになります。
つまり、2005年一年間の倒産件数と同じ件数の倒産が、9月ひと月であったということです。
9月の倒産件数が いかに多かったか…
当然、今年の4月から始まった前年同月の倒産件数を上回る状況は続いています。
通所・短期入所介護事業 | 32件 | (前年同期 | 23件) |
訪問介護事業 | 32件 | (前年同期 | 23件) |
有料老人ホーム | 7件 | (前年同期 | 2件) |
また、倒産した事業所のうち、設立から5年以内の事業者の倒産が全体の 46.7%に当たる 36件、従業員数5人未満小規模事業者の倒産が全体の 68.8%に当たる 53件となっています。
倒産の原因としては、販売不振が 51件となっており、昨年4月の介護報酬の引き下げによる収益の減少、事業規模に見合った人材を確保できず、思うような収益をあげられない状況が続いているものと思われます。
さらに、現在、議論されている介護保険制度の将来像からすると、これからも介護事業所にとって厳しい状況が続く可能性は高いと思われます。
その様な状況を考えると、私には これから先の日本の介護に、明るいものが何も感じられません。
一体どうなるんでしょうね?
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