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2016年10月25日 (火)

希望する場所で暮らすために必要なことは?

一昨日(10月23日)、厚生労働省高齢社会に関する意識調査に出ていた、「今、住んでいる地域に住み続けたい理由」に関するデータを取り上げました。
その投稿の終りの方には、『年を取ってから「必要としたいもの」が、少しだけ見えたような感じがします。』ということを書きました。
そして、『「頼れる人」や「医療・介護」が近くに必要ということですよね。』と書きました。
実は、高齢社会に関する意識調査では、こんな質問をしています。

高齢期に希望する場所で暮らすために必要なことは何ですか。[3つまで]

厚生労働省:「高齢社会に関する意識調査」より)
次のグラフが その結果です。
(グラフをクリックすると拡大します。)
Photo_2
厚生労働省:「高齢社会に関する意識調査」より)
「希望する場所」に必要なこととして、「医療機関が身近にあること(54.3%)」、「介護保険のサービスが利用できること(38.2%)」という医療・介護に関することが上位を占めています。
そして、「買い物をする店が近くにあること(34.0%)」、「交通の便がよいこと(30.1%)」という生活の利便性に関することが続いています。

では、「男女別」、「年齢別」のデータは どうなっているのでしょう?
次のグラフが そのデータで、左のグラフが「男女別」、右のグラフが「年齢別」です。
(グラフをクリックすると拡大します。)
Photo_3 Photo_2
厚生労働省:「高齢社会に関する意識調査」より)
男女別のデータを見ると、全体のデータで上位を占めていた4つの項目(「医療機関が身近にあること」「介護保険のサービスが利用できること」「買い物をする店が近くにあること」「交通の便がよいこと」)に関しては、女性の割合が高くなっています。
男性では、「家族による手助けがあること」を挙げる人の割合が、女性より高くなっています。

この違いの原因…
それだけ家事仕事の経験がない男性が多い、というのは言い過ぎでしょうか…

年齢別のデータを見ると、年齢が高くなるほど「医療機関が身近にあること」、「買い物をする店が近くにあること」、「家族による手助けがあること」の項目をあげる割合が高くなる傾向がありますね。
逆に、「介護保険以外のサービス・支援が利用できること」、「特にない」は低くなる傾向があります。

一つ気になったのが、「交通の便がよいこと」で、50代の割合が他の年齢層より高くなっていること…
なぜなのか、理由を知りたいですね。

さて、これらのデータを見て、「希望する場所」に必要な環境を整えるのを どのタイミングで始めるかが とても重要だ、ということを感じました。
というのも、年齢が進むにつれて、必要とすることが変わってくるからです。
また、健康状態など身体の状態でも変わってくるでしょう。
慌てて始めると、整えるべき環境を変える必要が出てくるかもしれません。
そうかといって、環境を整えるタイミングが遅れれば、不便な生活を強いられる可能性もあります。
中には一度整えた環境が、自分の意思とは関係なく変わってしまうものもありますし…

本当に難しいと思います。

過去の記事より

終の棲家のリスクマネジメント


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