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2017年5月16日 (火)

適切な薬の量

昨日(5月15日)付でNEWSポストセブンに、次の記事が掲載されました。

規定通り飲んだら深刻副作用も シニアの薬は半分でいい

NEWSポストセブン

この記事の冒頭には、次の記述が…

〈75歳を超えたら抗がん剤治療に延命効果はない〉──4月27日、国立がん研究センターが発表した研究結果が波紋を広げている。

NEWSポストセブン:「規定通り飲んだら深刻副作用も シニアの薬は半分でいい」より)

「75歳を超えたら抗がん剤治療に延命効果はない」なんて、ショッキングですよね。
そして、この国立がん研究センターが発表した研究結果を受けて、厚生労働省が高齢者に対する抗がん剤治療の指針作りに乗り出す方針を固めた訳なのですが…

そのことを伝える、中日新聞の医療・健康情報サイト、「つなごう医療 中日メディカルサイト」の記事には、次の記述が…

がん患者団体からは「高齢者の治療の選択肢を狭めないでほしい」と心配する声も聞かれた。

つなごう医療 中日メディカルサイト:「抗がん剤の効果 高齢患者を調査 厚労省」より)

これは、患者団体の反応として、当然の反応だと思います。

ただ、国立がん研究センターが発表した研究結果の内容、「抗がん剤治療に延命効果がない」とは いささかニュアンスが違っていまして…

抗がん剤治療の有無で生存時間を比較すると、75歳未満では明らかに抗がん剤治療ありの方が良かった。一方、75歳以上ではそれほど大きな差はなかったが、被験者数が極端に少ないため、これらを評価することは困難で有り、より大規模な調査が求められる。

国立がん研究センター:「高齢者へのがん医療の効果にかかる研究報告」より)

つまり、国立がん研究センターのデータの範囲内では、75歳以上の人が抗がん剤を使った場合と使わなかった場合で、生存期間に大差はありませんでした。
しかし、データ数が少ないため、これだけで抗がん剤の効果を判断することは難しいので、さらに大規模な調査が必要ですよ、ということです。
ですから、現時点で「効果がない」と決めつけるのは、どうかと思います。

さて、前置きはこれくらいにして…
NEWSポストセブンの記事には、高齢者への投薬量に関して、次の記述があります。

2015年12月、医療従事者向けに発表された「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」では、こんな注意喚起がなされた。

〈高齢者では代謝低下による最大血中濃度の上昇や排泄低下による半減期の延長から薬物血中濃度が上昇しやすい〉

〈実際の投与に際しては(中略)高齢者では少量(一般成人量の1/3~1/2程度)から開始して、効果と有害事象をチェックしながら増量する心がけが重要である〉

口から飲んだ薬は胃や小腸で吸収され、血液に乗って全身に運ばれる。その後、肝臓で代謝され、腎臓から体外に排出されるが、高齢者は加齢により肝臓や腎臓の機能が低下しているため代謝や排泄に要する時間が長くなる。つまり薬が体内にとどまる時間も延びてしまうことで薬が効き過ぎてしまうのだ。

NEWSポストセブン:「規定通り飲んだら深刻副作用も シニアの薬は半分でいい」より)

歳をとることにより身体が衰え、薬が効きすぎてしまう…
これまで あまり知られていなかったことですね。
意外な盲点だと思います。

ただ、同じ薬でも、大人に使う場合と子供に使う場合は、使用量が異なりますよね。
であれば、当然のことなのかもしれません。

また、欧米の人が使う薬の中には、そのまま日本人が使うと、体格の違いが原因で効きすぎてしまう、ということを聞いたことがあります。

そう考えると、適切な薬の量というのは、一人ひとり違うのかもしれませんね。
だとすると、NEWSポストセブンの記事にあるように、最初は少量から使用し始めて、効果等を確認しながら増量していく、というのが適切な薬の使い方なのだと思います。

その辺り、処方薬の場合、医師や薬剤師などに相談しながら、ということが可能ですが、市販薬の場合、自分で判断しながら、ということになってきます。
(もちろん、販売店の薬剤師に相談しながら、ということは可能でしょうけど…)

いずれにしても、薬の使用量を間違えれば、効かなかったり副作用が出てくるのは当然のことです。
そして、効かなかったり副作用が出て苦しむのは自分自身…
ならば、薬を使う場合は より慎重に、なのだと思います。

過去の記事より

多すぎる薬と副作用


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投稿: 新井 祐二 | 2017年7月 4日 (火) 14時00分

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