介護者の悩みやストレス
介護には、「悩みやストレス」は付きもの、放っておくと最悪の事態になりかねない…
私、個人的に、そんな風に思っています。
それでは、家族の介護をしている人が、私の思っているように「悩みやストレス」を抱えているのか…
どのような「悩みやストレス」を抱えているのか…
厚生労働省の「平成28年 国民生活基礎調査」に、介護者の「悩みやストレス」に関するデータが出ていましたので紹介します。
次のグラフが、そのデータなのですが…
(グラフをクリックすると拡大します。)
(厚生労働省:「平成28年 国民生活基礎調査」より) |
全体では 68.2%の人が、「悩みやストレス」がある、と答えています。
この結果、個人的には低いような感じがします。
正直なところ、もっと高いと思っていました。
さらに意外だったのが、男性の方が、「悩みやストレス」がある、と答えている人の割合が女性より低いこと…
高齢者虐待等の原因で一番多いのが、「介護疲れ・介護ストレス」だったことと、虐待していた人の続柄が、息子と夫(つまり男性)で6割を超えていたことを考えると、本当に意外です。
それだけ、女性の方が我慢強いということなのでしょうか?
次のグラフが そのデータです。
(グラフをクリックすると拡大します。)
(厚生労働省:「平成28年 国民生活基礎調査」より) |
一番多いのが「家族の病気や介護」、二番目が「自分の病気や介護」となっており、これは男女同じです。
三番目から男女で異なるのですが、男性の場合、三番目が「収入・家計・借金等」、四番目が「自分の仕事」となっています。
女性の場合は、三番目が「家族との人間関係」、四番目が「自由にできる時間がない」です。
三番目と四番目の男女の違いの原因について、あくまで私の想像ですが…
男性の場合、家計を支えながら介護を行っている。
女性の場合、家計を支えている人が他にいて、介護に専念している。
というケースが多いのでは ないか、と思ったりします。
その結果、男性の方が介護に関する「悩みやストレス」を感じにくく、女性の方が介護に関する「悩みやストレス」を感じやすくなっている、そんな風に思います。
どちらにしても、「悩みやストレス」は抱えないことが大切です。
「悩みやストレス」の解消方法には色々あると思いますが、私は「悩みやストレス」を どんどん口に出すことが良い方法だと思っています。
ただし、話す相手を間違えると、「悩みやストレス」が大きくなってしまうことも ありますけど…
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コメント
これ…吉川さんを疑う訳ではないのですが。
何かデータそのものにトリックがあったりしないのかと、勝手に心配してしまいました。
子どもが生まれて、父親も同居なのに母親のワンオペ育児となってしまっているのに
父親は全く意に介さないでいる…。
(よって、当然ストレスもフリー)
可能性としてですが、介護でも似たようなことは起きていないのかと…。
>男性の場合、家計を支えながら介護を行っている。
>女性の場合、家計を支えている人が他にいて、介護に専念している。
吉川さんのこの分析(想像)が、そのまま実態であることを祈るばかりです。
よく女性からの意見として小耳に挟む
「自分の子どもの育児すらしなかった男が、大人の介護という世話なんか出来る道理がない」
といったことになっていませんように…。
投稿: 北巳ひろゆか | 2017年7月15日 (土) 15時13分
北巳ひろゆか 様
コメント有り難うございます。
> これ…吉川さんを疑う訳ではないのですが。
>
> 何かデータそのものにトリックがあったりしないのかと、勝手に心配してしまいました。
この投稿の本文にも書きましたが、私も男性の方が、「悩みやストレス」がある、と答えている人の割合が女性より低いことは疑問を感じています。
ただ、ひろゆかさんがご指摘の「全く意に介さないでいる…」という状況があれば、この結果は変に納得できたりしますね。
自分の親の介護を奥さんに押し付けているケースになるかと思いますが、そんなケースは結構多いと思います。
そうなれば、女性の側にストレスが たまるのは当然のことだと思います。
老老介護で配偶者を介護する場合、男性はストレスをためていないケースは多いと思います。
奥さんに尽くすことが、自分の最後の役割だと感じている方が多いと思いますから…
それが行き過ぎてしまって、最悪の事態になる場合もあると考えていますが…
いずれにしても、ストレスが たまってしまえば長続きはしません。
上手にストレスを解消することが大切ですね。
投稿: FP-Yoshikawa | 2017年7月15日 (土) 23時43分